2018-04-04 ■ 一◇何物によらず正面を一度身にひきあてて扱う時、 はじめてその物に宿す 心の影を十分に認めることが出来る。 これを十分に◇検して客にすすたならば、 そ相がある筈がない。 器物を取る手は、軽く手早くするとも、 置く時は重く思い入れあるがいい。 しょうおうも「何にても道具置き付け◇る手は戀しき人にわかると知れ」 と言っている。 この心持ちを残心という。 この残心をひきあしらいに表すのを 心地という。